L'Isle-sur-la-Sorgue1
リル・シュル・ラ・ソルグ
- L'Isle sur la Sorgue
場所 : L’Isle sur la Sorgue

「リル・シュル・ラ・ソルグ(L’Isle sur la Sorgue)」

 

 

アヴィニョン(Avignon)の東20キロほどに位置するこの街の名前は、「ソルグ川の島」という意味。今日街がある所は、かつて沼地でしたが、12世紀にソルグ川に張り巡らされた運河によって干拓が進み、浮かび上がった陸地は川に浮かぶ島のよう。そこにリル・シュル・ラ・ソルグが発展しました。源泉である「フォンテーヌ・ド・ヴォークリューズ(La Fontaine de Vaucluse)」から届くソルグ川の清流は健在。苔むした水車の数々は、かつて絹・毛織物等の街の主要産業に力を与えたその姿を留め、今でも水を弾いて涼やかな音を奏でます。運河沿いには、カフェやレストランがたくさん。輝く水面を眺めながら過ごす心地よいひと時をどうぞ。

 

また、13世紀に入るとこの地は、後にアヴィニョンに置かれた対立教皇の影響が及ぶ、ヴナスク(Venasques)の伯爵領(Comtat Venaissin;コンタ・ヴネッサン)に入ります。そこから、豊富な水と運河に囲まれた街は、「伯領のヴェネツィア(Venise Comtadine;ヴニーズ・コンタディンヌ)」と呼ばれるように。そんなリル・シュル・ラ・ソルグは、漁業も盛んでした。ソルグ川での独占的な漁業権を認められた人々は、自らの生活の糧を得ながら、教皇や伯領の司教座にも川の恵みを納めました。その名残が、漁で使われた「ネゴ・シン(Nègo-chin)」という底の平たい小舟。プロヴァンス語で「おぼれた犬」という意味で、現在も時折、運河で目にすることができますよ。

 

他にも教皇が保護したユダヤ人の遺産や、ゴシック・ルネサンス様式等の時代ごとに特色ある建造物が街のあちこちに残り、歴史の深さを肌で感じられること間違いなし。また、リル・シュル・ラ・ソルグは、ヨーロッパでも指折りの骨董品商が集まっている街としても有名です。骨董やレトロな品好きにもたまりません。

 

楽しみ方盛りだくさんな南仏のヴェネツィア、ぜひ一度足を運んでみてください!

 

投稿 : 2021年6月17日
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