4月1日はフランスでは『Poisson d’avril』の日です。
Poisson は魚。avrilは4月。ポワソン・ダブリル「4月の魚」と呼びます。
なぜ4月の魚かというと諸説あります。
*旧正月(4月1日に贈り物をする風習があった)から新暦(1月1日)に変わった後もその習慣を継続していた人々が4月1日に偽の贈り物をする際、箱の中に紙で描いた魚を入れて贈ったと言う説。
*三月二十日まで黄道十二宮の双魚宮(うお座)にあった太陽が、四月一日にはとっくに白羊宮(牡羊座)に移動していることにひっかけて、四月一日に贈り物をする人々のことを「時代遅れの人」「時代から取り残された人」というようなニュアンスで、こう呼んだらしい。。。と言う説。
*フランスでは通常4月1日から漁の産卵期(生殖期)のため釣りが禁止されます。サバはこの時期釣り糸さえ垂れればバカみたいに引っかかるからだとかいう説
この日フランス人はどの様に過ごすのでしょう。気になりますよね。
エイプリルフフールと言うと日本では「小さな嘘をついても許される日」ですが、フランスでは嘘というよりも「小さないたずらをしても許される日」の様です。
娘が小学生の頃、学校で教えてもらったいたずら(魚の絵を描いて先生や友達の背中に貼って、気がつかないのをクスクスってみんなで笑う)を披露(!?)してくれました。私も貼られたことがありますが愛犬もそのいたずらに遭っていました。
街中では違法駐車した車に高校生がトイレットペーパーをぐるぐる巻きにしているところを目撃し、びっくりしていると『Aujourd’hui c’est le poisson d’avril(今日はPoisson d’avrilだよ!)』と教えてくれました。この後雨が降って悲惨だったのですが。。。なるほど!これくらいのいたずらは許されるのねと感心した次第です。
街のパン屋さんやチョコレート屋さんのウィンドウも魚のイラストで飾られ賑わっています。
この時期は魚の形のチョコレートが復活祭の卵型チョコレートと共に沢山売っています。初めて見た時のインパクトは大でした。
この様に魚モチーフで飾った楽しいポストカードも送り合っておられた様です。4月1日に送られるお手紙の内容はどんなものなのでしょう。
その年、地域によって違いますが、この時期バカンスを楽しんでおられる方もおられます。1948年3月30日と書かれています。字は子供の字ですね。
『(復活祭の)バカンスを楽しく過ごしています。楽しい復活祭になります様に願っています。
ぼくたちは牧場に行って馬や牛を見たよ。でも妹が40度の熱をだして家族はみんな大変だったんだ。。。』など、バカンスの近況報告や復活祭の挨拶が書かれていました。孫からおばあちゃんに宛てたものかしら。
もう一枚!『Devinez que vous l’envoie』と書かれたカード
『誰がこれをあなたに送ったのでしょうか?』
これ自体が小さないたずらだったのかもしれませんね。
その他にも魚モチーフの雑貨も見かけます。写真はハットピンと携帯用塩胡椒入れです。昔から親しまれていたモチーフだと分かります。
スーパーマーケットにはこの時期限定でこんな可愛い缶入りの塩キャラメルが売っていました。
皆様もこの時期フランスに来られましたら是非、街中で魚探しをしてみてください。