真正ラベンダーとラバンジン
ひとくちにラベンダーといっても、いくつも種類があるのをご存知ですか?
スパイクラベンダーとかイングリッシュラベンダーとか、調べるといろいろあるのですが、プロヴァンスのラベンダーを見に行くにあたって、代表的な2種類「真正ラベンダー」と「ラバンジン」を押さえておくと良いと思います。
一言でいうと真正ラベンダーはラベンダーの原種、ラバンジンが亜種です。
【真正ラベンダー(Lavande fine)】
ラベンダーのなかで最も高品質とされています。標高600〜1800mと高地でしか栽培できません。香りは繊細で華やか。優れた薬効があり、鎮静作用やりリラックス作用が期待できます。わずかしかエッセンシャルオイルを抽出できず、「青い金」と呼ばれるほど貴重な品種です。
【ラバンジン(Lavandin)】
真正ラベンダーとスパイクラベンダーという品種の交雑種です。暑さにも寒さにも強く栽培しやすいうえに、真正ラベンダーよりも大きく育つので、大量生産に向いています。香りは真正ラベンダーよりシャープで刺激があります。自ら種子を作らないので挿し木で増やします。
真正ラベンダーとラバンジンの違いは、花をよく見るとわかります。
写真にある標本の上がラバンジンです。茎に花がかたまってついています。下が真正ラベンダーです。花が間隔を開けてついています。
勘のいい人なら気づきますね、このダイアリーのラベンダー畑シリーズ①ヴァランソル高原エリア編で紹介したラベンダー畑はラバンジンの畑です。
一方、今回紹介する③ソーエリアは、標高が高く真正ラベンダーを栽培している畑があります。中心であるソーの村は標高766mに位置しています。
牧歌的なソーのラベンダー畑
ソーのラベンダー畑は、小〜中規模のものが点在しています。
視界いっぱいのラベンダーというわけにはいきませんが、広大な自然と牧歌的なラベンダー畑の風景に癒されます。
私が訪れたときは、ちょうど刈り取りをしていました。
短期アルバイトでしょうか。体力のありそうな若い男性たちが、7月の太陽の下、汗を光らせて作業をしていました。
ラベンダー畑の脇にはよくラベンダー農家による小さな店があります。
すぐそこの畑で収穫したラベンダーからつくったラベンダーグッズを売っています。エッセンシャルオイル、香水、ルームフレグランス、石鹸、クリーム・・・目移りしてしまいます。
そうそう、ラベルに「Lavande fine」と書かれた真正ラベンダーのエッセンシャルオイルも忘れずに。
私は、ラベンダーの土産のなかでは特にサシェが気に入っています。
洋服タンスにシャツと一緒に入れておくと、シャツを着たときにふわりと香って気分がいいし、バッグの中にいれておくとハンカチからよい香りがします。
みなさんはラベンダーグッズをどんな風に活用していますか?
プロヴァンスの恵みを上手に暮らしに取り入れたいですね。