前回は、ワインを買いにシャトーへ行きましたが、シャトーはワインづくりだけでなく、レストランやホテルを営業しているところも多いです。広い庭や建築も一緒に楽しめるので、ただ食事したり泊まったりする以上の体験ができます。
また、バカンスシーズンには野外コンサートなどのイベントを開催するシャターもあります。
シャトーは観光客だけでなく、地元の人にとっても特別な場所。今回は、ブロヴァンス在住の友人知人に連れていってもらったシャトーをご紹介します。
18世紀からのシャトーで木陰ランチ
18世紀からあるという「Château de Fonscolombe」です。
かつては邸宅でしたが、いまは50の客室があるホテルと、フィットネスルーム、レストランなどになっています。
一部の部屋は邸宅の頃のままで、自由に見学できます。タイル張りの床や立派なシャンデリア、アンティーク家具などどれも素敵。壁紙も18世紀からあるものだとか。憧れのお城のなか。いるだけで、優雅な気分になれました。
正面の庭園。シャトーにまつわるマークに芝が刈られています。
昔、英国のクイーンが植えたという杉の木の下では、お客さんたちが食事をしていました。
シャトーのレストランは、日本でいうホテルのレストランに近くて、シェフによる洗練された料理が提供されます。
いつもよりおしゃれをして、上品に楽しみたいですね。
帰りに、プロヴァンスのシャトーのなかでもひときわ高級感のある 「Chateau De La Gaude」を覗きました。
ホテルをはじめ、フレンチレストランや寿司屋、ワインショップなどがあり、敷地には誰でも入ることができます。
シャトーのマークに刈られた垣根。
黒ヘリが停まっていました。どんな人が乗っていたんでしょう(怖い)。
ラウンジには水路のようなものがありました。高そう=怖いと思ってしまう質なので、そそくさと後にしました。
ぶどう畑に囲まれたコンサート
バカンスシーズンになると、プロヴァンスではいくつものシャトーが中庭で野外コンサートを開催します。黄昏時、ワインを飲みながら生演奏に聴き入る・・・至福のひとときです。
コンサートの種類はジャズやクラシック、カントリーなどさまざまありますが、この日はタンゴのコンサートに行きました。
「Château GASSIER」はサント・ヴィクトワール山の近くにあるシャトー。ぶどう畑のあぜ道が臨時の駐車になっていました。
シャトーのワインを配るブース。キッチンカーも2〜3台来ています。コンサートが始まるまで、食べたり飲んだり、自由に過ごします。
ぶどう畑を見下ろすロケーション。ここで収穫したぶどうのワインを飲みながらおしゃべり。解放感いっぱいです。
日が落ちた頃、いよいよライブがスタート。ノリのいいプロバンスの人たちだけあって、どんどん盛り上がります。
会場が温まった頃にダンサーが登場。セクシーなパフォーマンスに目を奪われます。プロが踊るタンゴを初めて観ましたが、こんなに情熱的でセクシーだったとは知りませんでした。
コンサートは辺りが辺りが真っ暗になるまで続きました。ワインでほろ酔い気分のなか、昼間とうってかわって涼しい風に吹かれるのも気持ちよかったです。
ワインはおいしいし、ぶどう畑はきれいだし、建物は趣がある。プロヴァンスを訪れるならシャトーに行かない手はありません。
ちなみに、プロヴァンスワインには、以下の9つのエリアがあります。
○Les Baux de Provence(レボー・ド・プロヴァンス)
○Coteaux d’Aix-en-Provence(コトー・デクス・アン・プロヴァンス)
○Côtes de Provence(コート・ド・プロヴァンス)
○Palette(パレット)
○Pierrevert(ピエールヴェール)
○Cassis(カシ)
○Coteaux Varois en Provence(コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンス) ○Bandol(バンドル)
○Bellet(ベレ)
それぞれのエリアにシャトーがあるので、ぜひ気になるところを見つけて足を運んでみてください。