今、収穫のシーズンを迎えている南仏プロヴァンスのオリーブ。オリーブオイルやオリーブの塩漬け、プロヴァンスの特産品タプナード(オリーブの塩漬け、アンチョビ、ケッパー、にんにくなどをペーストにしたもの)、またはマルセイユ石鹸など、さまざまなオリーブ製品に加工されます。
その中で、今だけしか食べることができないのが、フレッシュなグリーンのオリーブで作られる「オリーブ・カッセ」(Olives Cassées)。「カッセ」とは、フランス語で「壊れた」という意味です。文字通り、摘みたてのオリーブをマナ板などで一つ一つ丁寧に叩き、ヒビを入れるのです。
生のオリーブには渋みがあるので、その後、冷水に浸して渋抜きをします。渋みがなくなるまで、毎日水を変えます。
次に、大きな鍋に塩水(塩30-40g/水1L)を沸騰させ、フェンネルの花と茎、コリアンダーの種や粒黒胡椒、オレンジ・ピール、プロヴァンスハーブ(タイム、ローリエ、サリエットなど)を入れます。特に独特な甘い香りでオリーブの風味を引き立ててくれるフェンネルはたっぷりと。10分ほど煮たら、一晩冷まして漉します。大きなビンに水を切ったオリーブを入れ、準備した塩水とフェンネルの枝を入れ、さらに2〜3週間ほど寝かせると食べごろです!
ハーブの効いた新鮮でまろやかな味のオリーブ・カッセ。食前酒のおつまみにピッタリ、癖になる味です。期間限定ですが、マルシェやエピスリー(食料品店)、八百屋などで簡単に手に入ります。この時期にプロヴァンス地方にお越しの方は、是非お試しください!
「【プロヴァンスのおつまみ】フレッシュなグリーンオリーブで作るオリーブカッセ」に2件のコメントがあります
こんにちは。とても興味深いお話しでした。プロヴァンスには自宅のお庭にオリーブの木を植えておられるご家庭が多いですよね。以前オリーブの収穫を手伝ったことがあります。収穫した実はどうされるのか?お聞きしたら「食べれるまでの下準備が大変すぎるから買った方が楽だよ」と(笑)その意味がよく分かりました(^^)b ちなみに知人宅は収穫したオリーブの実をオリーブオイル製造工場に持ち込みkgで相当するオリーブオイルに交換されていました。
コメントありがとうございます😊たしかに渋抜きの手間を考えると、買った方が楽ですね。自家製オリーブを絞ってもらったオイル、産地ならではの贅沢ですよね!